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教育

レジリエンスを高める方法を子育てから学ぶ

子育ての究極の目的は、”子供が幸せになることだと思っています。

そのために親がするべきことは何なのか?
逆に親がやってはいけないことは何なのか?

その答えを知るべく、下記書籍によって学んだことを自分なりにまとめましたので、子育てに日々奮闘しているお父さん、お母さんと共有したいと思います。

前回、幼少期の教育にはEQ(非認知能力)が重要と紹介しました。そこでは説明しきれなかった重要なことが”レジリエンス”となります。前回の記事について、よければ以下をご覧ください

EQを高める子育てがAI時代を生き抜く子供を育てる親が子供に望むことはたくさんあると思いますが、一言でいうなら”幸せになってほしい”ということ。AIの時代になるといわれる未来世界で、AIに負けない力を持ち社会で活躍してほしい。そのために今、我々親は子供にどんな教育をするべきなのか?IQよりEQをきたえる重要性と具体的手法について共有します。...

レジリエンスだけでボリュームが大きく、それほど重要なことなので別記事とさせていただきました。以下、レジリエンスとは?から具体的な子育て手法まで、順に確認していきましょう。

結論

人生の成功とは、幸せになることであり、そこには数多くの失敗挫折があります。

すべてが順調で問題なく幸福を手に入れられる人生なんて無いと思います。

と言うことは、失敗や挫折を味わっても、それを乗り越えて前を向き、自分を奮い立たせて前進する力が必須となります。

そのための基礎となる力が ”折れない心” です。

例えば、失敗したからといって、もうだめだもうやめた、と心が折れてしまっては、その先に成功が待っているはずがありません。

なので、幼少期の子供を持つ親は、この折れない折れない心” を育てる子育てが重要となります。

これを言い換えると ”レジリエンスを高める教育” と言います。本記事では、レジリエンスを高める教育とは何なのか?親である私たちは何をしたら良いのか?または、何をしてはダメなのか、順に見ていきたいと思います。

レジリエンスとは?

最近、レジリエンスというワードを耳にすることが多くありませんか?

教育の場だけでなく、会社やネットでも話題に上がることが多くある気がします。

レジリエンスとは、ひとことで言うと ”逆境に負けない心” です。

心理学の領域ではレジリエンスとして研究が進められており、逆境に強い人と弱い人の違いは何なのか、様々な論文が報告されているとのこと。

では、”レジリエンスが高い” = ”逆境に強い” 人の性質を具体的に見てみると、以下の通りです。

  1. ありのままの自分を受け入れることができる
  2. 物事を前向きに明るく考えることができる
  3. 忍耐強い
  4. 意志が強い
  5. 感情を制御できる
  6. 意欲的である
  7. 社交的で他人を信頼できる
  8. 責任感がある
  9. 柔軟性がある

すべてを兼ね備えるレジリエンスマスターは、なかなかいないと思いますが、いずれかの項目に秀でていたり、周囲から認められているものがあれば、レジリエンスが高い人と言えるのではないでしょうか。

レジリエンスの高い人の性質は分かりましたが、肝心の ”どうしたらレジリエンスを高められるのか?” が知りたいことかと思います。

以降、レジリエンスを高める具体的な手法(子育て)について、考えていきたいと思います。

子供の心を安定させる

どんな教育をするにしろ、子供自身の心の安定が不可欠です。

この心が安定する環境づくりは、親の役目となります。

親が子供にじっくりかかわることが重要で、親の愛情をしっかり子供に感じさせることが何よりも大切になります。幼少期の子供の情緒的な安定のための基盤は、親からの愛情親子の絆の形成からなります。

子供は親の愛情を感じながら、守ってもらえるここにいたら安心、と思えるからこそ、落ち着いて物事に取り組むことができます。

この愛情の絆が育まれている子供は、そのうち大きくなり親が近くにいなくても、心が安定して物事にしっかり取り組むことができると言われています。

じっくりかかわるとは?

具体的には、親から子供への ”声がけ” です。
親が声をかけることで、いつも君のことを見てるよ気にしているよ、と子供に伝えることができます。幼少期の子供にとっては、この声がけにより安心でき、親との絆を形成することになります。
注意事項としては、声がけの言葉のチョイスです。言葉使いが乱暴だったり、ネガティブな言葉ばかりだと、子供の性格にも影響が出てしまうようです。
子供は親のマネをしながら成長するので、これは当然ですね。。
私の場合は、”めんどくさい” が口癖だったので、子供にはしっかり伝授されてしまいました。これは本当に反省しています・・・m(__)m

失敗を恐れない心を育む

親の気持ちとしては、子供が失敗して苦しんでいる姿は見たくないです。

なんとか失敗しないように、援護してあげたいと思うのが親心ではないでしょうか。

私たち親は数々の失敗体験がありますので、同じように失敗させないためには、様々な助言や手助けができると思います。

しかし、これは子供のためになるのでしょうか?

私たち親は多くの失敗や挫折を経験したからこその今があります。今生きているのは、それらを乗り越えてきたからとも言えます。

もしも、親の私たちが子供の行く道を先回りして、失敗や挫折の障害を取り除き、平穏な道を作ってあげたとしたら、その子の将来はどうなってしまうのでしょう。

社会に出た後は、親があれこれ援助することはできません。その時に、自分で乗り越える力が無かったとしたら・・・考えるだけでも恐ろしくなります。

これから分かるように、親は子供の失敗を回避させてあげるのではなく、失敗から立ち直り挑戦する心を育てなければなりません。

具体的には、失敗や挫折を味わった子供に寄り添い、気持ちを共有し、励ましの声がけや応援することで前向きな気持ちを芽生えさせることです

お受験の不合格事件

我が家では私立小学校のお受験をしました。
2校お受験しましたが、1校目は不合格で、2校目で合格できました。我が子は、1校目の不合格にかなり傷ついていたと思います。
あれだけ勉強してがんばったのに・・・という気持ちだったと思います。自分より他にがんばった子がいたのだと、最後は理解したようですが。
お受験とか不合格になったらかわいそう、と思われるかもしれませんが、その苦しい経験が後の成長につながっています。
子供にとっては、世の中は自分の思い通りにはいかないのだと、肌で感じることができた初めての失敗でした。だから、より頑張ることの大切さを学び、少々の失敗では動じなくなりました。少しは焦ってほしいときはありますが・・・(;^_^A
ただし、失敗後の励ましは絶対に必要です。失敗は誰にでもある、2校目の合格は1校目の不合格があったから頑張れたなど、失敗と励ましはセットであるべきです。

ほめて育てる vs 叱って育てる

子供にとって、ほめて育てられることと、叱って育てられることはどちらが良いのでしょうか?

答えはどちらか一方だけではダメで、ほめるときはほめ叱るときは叱ることだと思います。

当たり前だと言われそうですが、子供を叱れない親が多くなっていると感じたことはありませんか?公共の場所で走り回っている子供に注意しない親とか、歩きスマホしながら歩く子供と一緒に歩いてる親とか。

以前、バスに乗車しているとき、子供が降車ボタンを連打していることに注意しない親を見たときは衝撃でした。運転手さんに注意&お願いされても、謝罪もしない親には絶句した記憶があります。
この例はかなり極端かもしれませんが、叱られない子供の将来はきっと多難であろうと容易に予想されます。

親が子供を叱る裏には、しっかりとした親子の絆が形成されていることが前提です。絆が形成されていれば、子供は叱られることは嫌なことですが、自分のことを心配してのことだと心では気づいているはずです。

ほめることが苦手な親御さんも多いのではと思います。私も同じですが、我が子の悪いところばかり気になってしまうからです。悪いところばかり指摘されようものなら、子供でも嫌になるのは当然です。どんなお子さんでも良いところ悪いところはあります。日ごろからよく見て気づいてあげることが重要です。

親は子供にしっかりと愛情を注ぎ、ほめるときはほめ、叱るべき時は叱り、あとは子供を信じるのみです。決して過保護にならず、どっしりと構えましょう。

こんなほめ方はどうでしょう?

子供の良いところをほめるとき、同じ年代の子供と比べると簡単ですが、比べられる子供を悪く言ってしまったり、いつも他人と比べるような価値観を持ってしまうのは問題です。
子供は親の言動をマネして成長しますから、できない他の子供と比べてほめることを繰り返すと、他人を下に見たり、他人より優位に立つことに価値を見出すようになってしまうかもしれません。
そこで、私のほめ方は私の子供時代と比べてほめています。
『すごいね、お父さんが同じくらいのときは、こんなにできなかったよ~』という感じでほめたりしています。
どうしてもほめ方がわからない、苦手だという人は参考にしていただけたらと思います。

傷つきにくい心を育てる

そのままの自分でいい』無理しなくていい』『逃げてもいい

このように心のケアとされる文言が世の中に広まっています。最悪の事態になるくらいなら、その場から逃げることは私も賛成です。

ですが、困難に立ち向かい成長するためには、

今の自分を変える』『もう少し頑張ってみる』『立ち向かう

ということが重要であることも確かです。

つまり心のケアが必要になるくらい衰弱している場合に限り、無理せず逃げる選択をすべきであり、常日頃から無理をせず逃げだしても良いと言っているわけではありません

なので、日常では心を鍛えるために負荷は大事であり、それを見守り、時には励ましながら、傷ついても折れない心を育てていくことが重要です。
また、子供の心が限界になるなど異常な状況にならないか、親が常に子供を見ておくことも重要となります。

かわいそうは子供のためにならず

”かわいそう” だからと助けたり、叱らなかったりすると、真に子供のためにならないことはわかると思います。親も心を鬼にしてぐっとこらえることが求められます。
私たち親も子供のころはよく叱られたと思います。昔は、全然知らない地域のおじさんに怒られたりもよくありました(笑)
その時はすごく気分悪いものでしたが、大人になって人間関係や仕事においても、耐えられるように心を鍛えてくれたのだと思います。親になってみて余計に感謝する気持ちが大きくなりました。
我が家でも子供を厳しく叱ったときに、「お父さんに叱られて気分悪い?」といじわるな質問をしたら、「大切に育ててくれているとわかっているから大丈夫」と言われたとき、危うく泣きそうになりました。
想いは伝わっているのだと実感したエピソードでした。

まとめ

逆境に強い心を鍛えるため、折れない心を育てる子育てについて学びました。

子供本人のがんばりも重要ですが、親の役割も同等に重要であるとわかりました。

子供が折れない強い心を得るための親の行動が以下の通りです。

  1. 十分に愛情を注ぎ親子の絆を形成すること
  2. 子供を失敗させないために過保護になってはいけない
  3. しっかりほめて、しっかり叱ること
  4. 子供のためにかわいそうでもぐっとこらえることも大事
  5. 傷つけないようにではなく、傷つきにくい心を育てる

私が一番難しいと感じたのは、過保護になる、過保護にならないの線引きでした。

強い心を育てるためには、親が手を出さないことは理解できるのですが、子供の心が衰弱し過ぎてしまい、これ以上は助けるべきだと判断することができるかどうか。

そのためには、日ごろから子供と一緒に過ごし、普段と違うところがあれば、声をかける、注意深く様子を見る、など親の判断や行動が重要になるのだと思いました。

我が家の次の目標は中学受験です。

その成功のためには、親子で諦めず頑張る折れない心を鍛えていかなければなりません。

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