お子さんを持つ親の願いは、子供に幸せになってほしいこと。
もう少し具体的に言うと、
AIが活躍するであろう未来世界においても、力強く息抜き社会に貢献できる人になってほしい。
しかし、AIに取って代われないスキルを身に付け、貴重な人財になるにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、幼少期の教育が大きく関わっています。
では、
子供がこれからの新時代を幸福に生き抜くためには、今から親は何をしたら良いのでしょうか?
幼い子供に親がするべき教育とは何なのか?
私も幼い子供を持つ親として、答えを知るべく下記の書籍で学んだことを、自身の体験も合わせ共有したいと思います。読書する時間が無くて急ぎ確認したい人は、本記事を読んでもらえればと思います。

結論
早速ですが、私の結論です。

EQとは、”心の知能指数”と言われているものです。
IQ(知能指数)は聞いたことがあると思いますが、それに対比してアメリカの心理学者ダニエル・ゴールドマン氏が提唱した言葉だそうです。
IQではなくEQをきたえるとはどういうことか、もう少し具体的に見ていきます。
幼児教育はEQ(非認知能力)をきたえることが重要
IQ(認知能力)とは、一般的に知能検査で測定できる能力のこと。数値(成績)として測ることができます。それに対して、EQ(非認知能力)とは、心の知能指数なので、数値(成績)として測れないものです。

では、 EQ(非認知能力) とはどういうものがあるかというと、
- 自分を動機づける能力
- 長期的な視野で行動する能力
- 自分を信じる能力
- 他者を信頼する能力
- 自分の感情をコントロールする能力
などがあるようです。
もっと嚙み砕くと、すぐに諦めない、我慢強い、人と共感できる、すぐにキレない、など、心の強さを表すと言っても良いかもしれません。
アメリカで就学前の園児に対して行われた実験によると、親が積極的に教育や遊びに接する機会を持った子供たちと、その機会を得られなかった子供たちのその後の人生を比較したところ、
親の介入があった子供たちのIQの伸びは、介入が無かった子供たちと比べても高くなった。
これは当然そうなりますよね。ただ、その後の成長につれて、8歳でIQの差は無くなった。
つまり、いくら早期教育でIQを伸ばそうと、いずれは差が無くなってしまうとわかります。
しかし重要なのは、ここから。
この実験では40歳を迎えるころには、学歴・収入・資産など、人生における幸福感が、親の介入を受けた子供たちの方が高くなっていたそうです。
つまり、幼少期の親の教育により、IQではなくEQが鍛えられていたことが、後の幸福感の違いとなって表れたということになります。
将来のために、早期から読み書き、計算、英語など、習い事に通って勉強することは効果があるのでしょうか?
私の子供も小学生になる前から”習い事”をさせて、国語や算数を先取り勉強させました。今では小学生になりましたが、習い事をしてなかったお子さんと比べても成績は大差ありません。
ここで言われるように、いくら先取りで勉強させても、小学生になれば差が無くなることを体感させられました。
なので、IQを鍛える習い事よりも、EQを鍛える体験を意識した早期教育であれば、とても効果があると思います。
IQが高くEQが低い大人とは?
IQ(認知能力)が高く成績優秀な人であっても、EQ(非認知能力)が高くなければ人生に成功し幸せを掴むことは難しいということです。

では、IQが高くEQが低い人とはどんな人でしょうか?
皆さんも身の回りにこんな人はいませんか?
- すぐに弱音を吐いて諦めてしまう
- 叱られると心が折れてやる気を失う
- 自分が間違っていると分かっていても非を認められない
- 感情を制御できずキレてしまう
書籍では、叱らず誉める教育による弊害ではないかと分析されていますが、確かにそういう面もあるかと思います。ですが、若い人だけではなく我々の世代やそれ以上にも一定数いるような気がします。
教育プログラムや世代で隔てるより、幼少期の教育や家庭環境が関わっているではないでしょうか。こういった大人にならないように、EQをきたえる教育を考えていきましょう。
ドラえもんに出てくるのび太君は、勉強ができない落ちこぼれキャラですが、
先生やママに叱られても、ジャイアンやスネ夫にはいじめられても、性格が歪むことなくしずかちゃんには優しく接したりと、
ストレス耐性も強く、キレることもなく我慢強い人ですよね。
もしかして、相当EQがきたえられているのでは??
大人になったら、IQが高い出木杉君より、のび太君の方が成功するのかもしれませんね。
EQをきたえる教育とは?
知りたいのはまさにコレです。

IQをきたえるのは、習い事や専門家にお任せできても、EQとなると親の接し方や環境が重要になるのだと想像できます。
幼少期にEQ(非認知能力)の基礎をつくることが重要になります。
親子が触れ合う機会を多く持つ
当たり前ですが、親が子供に無関心であったり、先生に任せっきりだと良くないです。幼少期の子供は親がそばにいてくれる安心感があってこそ、物事に取り組むことが出来ます。
特にお父さんが触れ合うことが重要だと思います。お母さんは意識せずとも触れ合う機会は多くあると思いますので、仕事で忙しいお父さんの方が意識して触れ合う必要があると考えます。
お父さんと公園にいって遊んだり、本を読んでもらって学んだり、お母さんとは違う力強い触れ合いが子供に良い刺激になると思います。
他にも、美術館や演劇、博物館や科学館など、知的な刺激や好奇心をくすぐる場へ連れていくことは、IQがきたえられると同時に親子の触れ合いもできてEQへの良い効果が期待できます。
子供は成長する連れて、親から離れていきます。特に父親なんて、明らかに拒否感を示され寂しい思いをするものです。
なので、小さくてかわいらしいうちに、存分に思い出を作っておきましょう。。
どんどん育っていく子供との時間を大切にして、この瞬間しか味わえない子育てを心残りの無いように。
過保護にならない
かわいい子供には、つらい思いをさせたくないですよね。できれば助けてあげたいと思ってしまいますが、親はぐっと堪える必要があります。
すぐに諦めず最後までがんばり抜く力を得るためには、時には心を鬼にして突き放す必要があります。
人生は思う通りにいかないのが普通です。今のうちからしっかり経験させておきましょう。
そんな中、もし思う通りにいったら、諦めずがんばった自分に自信が持てます。その成功体験により、次もがんばろうと思うはずです。
自発性を高める
会社や周りにもいませんか?指示待ち人間。これは幼少期に親があれこれ口を出したり手伝ったりしたことが要因の一つです。
子供がやることに口や手を出さず、例え失敗しても親の我慢する力が重要となります。口を出さずとは言いましたが、声掛けは必要です。行動に対する指示ではなく、行動を促す励ましの言葉をかけて、奮起させることが重要です。
子供は親のマネをして育ちますから、親が励ましてくれたり気にかけてくれたら、それをマネて友達や周りにもそういう言葉や態度をとれる子供になります。
小さなころ、友達と遊ぶ子供によく言ってました。
みんなが楽しんでいるか気を配りなさいと。
そうすると、みんなの意見を聞きながら、どんな遊びをするか提案するようになっていきました。
小学生になると、立候補して学級委員になっていたことには驚きました。役目をこなせているかは知りませんが(笑)
親の言葉は、自分が思っている以上に子供に影響を与えることが分かったエピソードでした。
失敗を恐れずチャレンジする
誰しもが失敗することは嫌なものです。けれど、失敗しないで生きていく人生なんてありえません。失敗することに極度に憶病になってしまうとチャレンジして成長できなくなってしまいます。
幼いころから失敗して、そこから学ぶ経験が重要になります。ここでも親が失敗しないように助けてはいけません。親は口や手を出し過ぎず、励まし再度チャレンジする勇気を奮い立たせてあげましょう。
”失敗は成功のもと”と言いますよね。
理屈ではわかっているけれど、いざ失敗してみると傷つきます。
どうしても失敗することが恐いと思うなら、考え方を変えることをおすすめします。
チャレンジする期間をもっと長い目で捉えることです。
例えば、一つのチャレンジを短い期間で考えると失敗ですが、長い期間で捉えると結果的に成功だったという経験はありませんか?
このように長い目で見ることができれば、途中ののいくつかの失敗についていつまでも引きづることはなく、最終的な結果だけを気にすれば良いというマインドになります。
折れない心を育む
折れない心を育てるには、何度も心折れる経験をしなければなりません。
そのたびに心が強くなるからです。挫折を知らない人が大人になったらと考えると、この厳しい社会で生きていけないだろうことは容易に想像できると思います。
親の役割は、心折れ傷ついた子供に対して、声をかけて勇気づけ前向きにさせることです。
「誰でも失敗することはある」「結果も大事だけど、努力したことはもっと大事」
「お父さんも子供のころ、同じ間違いをしたよ」
など、決して「自分の能力が低いのでは無い」ということを、伝えてあげられれば良いと思います。
上手なほめ方
結果(能力)ではなく過程(努力)をほめること。
本書で紹介されている実験では、テストの結果に対して、「頭が良い証拠だ」とほめた場合と「努力して勉強した結果だ」とほめた場合の結果を考察していました。
次のテストで、簡単な問題と少し難しい問題が用意され、それぞれの子供がどちらに挑戦するか検証してみた結果、「頭が良い証拠だ」と 結果(能力)をほめられた子供は、次もほめられるために簡単な問題を選択し、 「努力して勉強した結果だ」 と 過程(努力) をほめられた子供は、少し難しい問題を選ぶ傾向があった。
このようにほめるにしても、正しいほめかたをしなければ、子供の成長に与える影響が大きく変わってしまうことになります。
共感性を高める
社会で生きる上で、人間関係のストレスは切っても切り離されないものです。
人間関係が悪化していると、仕事でも学業でも思うような成果は出せません。
共感とは相手の気持ちがわかることです。
幼いころは友達と遊んだり、色々な性格の人と触れ合うことで学んでいくのだと予想できます。
しかし、親の言葉がけで子供の共感性を育てることができるということは初めて知りました。
何気ない会話の中で、「相手は今どんな気持ちなのかな?」と問いかけることで、相手の気持ちを想像することができるようになります。絵本でもアニメでも、登場人物の気持ちを考えさせる言葉がけをすることで、相手の気持ちがわかる共感性を持った子供に成長することができます。
友達と思いっきり遊ぶ
親とのかかわりだけではなく、友達との関係性もEQ(非認知能力)をきたえる重要なポイントとなります。
特に幼いころは、わがままで自己主張のぶつかり合いのなかで、お互いの妥協点を探って遊んだり、時にはケンカになるけれど、仲直りしてまた遊んだり、人間関係を構築する基礎になります。
ここが上手くいかないと、大きくなって友達作りが苦手だったり、コミュニケーションが苦手だったりと後に悪影響が出てしまいます。
ケンカはダメだと言って親が介入してしまうのではなく、子供たちで解決することを見守ることも EQ(非認知能力) をきたえる上では重要なことだといえます。
大人になって人間関係が悪化してしまうと修復は難しいですが、子供のころのケンカなんてすぐに仲直りできますから。しかし、凶器を手にしてケガするくらいのケンカになると止めた方が良いです。
まとめ
幼児の教育にはEQ(非認知能力)をきたえることが重要であり、将来成功し幸福になるにはIQよりEQが大きく関わっていることがわかりました。
私の経験からも、幼児期の早期教育(国語・算数・英語)を行っていましたが、これらはIQ(認知能力)の分野であり、小学生になってから勉強するでも全然問題ないと思いました。
それよりも親子で触れ合いながら、色々な体験をしたり、知的好奇心を刺激したりする体験をたくさん積んだほうが重要かと思います。
それと、親の存在が近くにいるという安心感、親の声掛けやほめ方が子供に与える影響はとても大きいものだと改めて気づかされました。

私の子供は私に似ています(;^_^A
悪いところは似てほしくはなかったのですが、普段からの私の言動が影響していると考えると、それはそうなるな・・・と思う今日この頃です。。すまん!息子よ!
