エンジニアの成長につながったおすすめ本|技術だけでなく仕事と人を学ぶための読書

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エンジニア向けのおすすめ本というと、
プログラミング。
設計。
ネットワーク。
セキュリティ。
AI。
そんな技術書が思い浮かぶと思います。
もちろん、
技術を学ぶための本は大切です。
でも、
20年以上エンジニアとして働いてきて思うのは、
技術だけでは解決できない悩みの方が、だんだん増えてくる
ということです。
人間関係。
マネジメント。
キャリア。
仕事の優先順位。
部下への任せ方。
自分自身の成長。
「このままでいいのか?」
という迷い。
こうした悩みに向き合うとき、
私を助けてくれたのは、
技術書だけではありませんでした。
私は普段から多くの本を読みますが、
中には、
読んだあとで、
仕事の見方や、
人との接し方、
自分の行動そのものが変わった本があります。
今回は、
「有名だから」
「ベストセラーだから」
という理由ではなく、
実際に読んで、今の自分の考え方に影響を与えた本
を紹介します。
特に大きな影響を受けた3冊と、
そこから考え方を広げてくれた5冊です。
文章より動画で見たい方はこちらからどうぞ。
まず紹介したい、今の自分に大きな影響を与えた3冊
『下町ロケット』|仕事に誇りを持つということ
『下町ロケット』を読んで、
私が一番考えさせられたのは、
仕事に誇りを持つこと
でした。
会社である以上、
利益は当然大切です。
利益がなければ、
会社は続きません。
給料も払えません。
設備投資もできません。
新しい技術にも挑戦できません。
でも、
利益だけが仕事の目的なのか。
私は、
そうではないと思うようになりました。
私はこの作品を、
利益だけでなく、
「自分は何を生み出しているのか」
「自分たちの仕事は、誰につながっているのか」
を考えさせる作品として読みました。
自分の仕事に誇りを持てる。
誰かの役に立っていると感じられる。
意味のあることをしていると思える。
こうした感覚は、
数字では測りにくいものです。
人によっては、
「夢とか理想とか、青臭い」
と思うかもしれません。
でも、
私はむしろ、
そういうものが、
もう少し頑張ってみよう。
もう一歩やってみよう。
と思える根源になるのではないかと思っています。
この作品を仕事論として読むと、
利益、
技術、
誇り、
顧客や社会、
夢や理念。
そうしたものをどう両立させるか、
という見方もできます。
エンジニアとして働いていると、
どうしても、
性能。
品質。
納期。
コスト。
といった数字に目が向きます。
でも、
その製品やサービスが、
最終的に誰の役に立つのか。
何のために作っているのか。
そこまで考えると、
仕事の見え方が変わることがあります。
もう一つ、
マネジメントの視点でも、
この作品には影響を受けました。
私は、
優秀なリーダーは、
一人ですべてできる人ではないと思っています。
自分にない専門性を持つ人と組み、
組織として成果を出す。
『下町ロケット』は、
そんなことも考えさせてくれる作品でした。
技術者としても、
管理職としても、
「自分が全部できなければならない」
と思わなくていい。
大切なのは、
自分の強みを知り、
他の人の強みも活かして、
組織として価値を出すことだと思っています。
仕事を通じて何を得てきたのか、どんな責任を背負うようになったのか。私自身の「成長」の捉え方は、「エンジニアの成長とは何か?」でも詳しく書いています。
『人を動かす』|人を変える前に、まず相手を理解する
『人を動かす』を読んで、
改めて大切だと感じたのは、
相手に関心を持つこと
でした。
そして、
相手の話を、
きちんと聞くこと。
仕事では、
つい自分の意見を伝えたくなります。
「それは違う」
「こうした方がいい」
「自分ならこうする」
と言いたくなることもあります。
特に、
経験を積むほど、
自分の中に、
「こうすべき」
という基準が増えていきます。
でも、
正しいことを言えば、
人が動くとは限りません。
相手の感情。
立場。
自尊心。
目的。
そうしたものまで考えなければ、
本当の意味では伝わらないことがあります。
この本を読んで、
私は、
否定しない。
論破しない。
謙虚でいる。
相手の立場で考える。
ということを、
より意識するようになりました。
特に、
マネジメントでは、
相手を動かそうとする前に、
その人を理解すること
が大事だと思っています。
何が得意なのか。
何が苦手なのか。
どんなときに困るのか。
何を大切にしているのか。
何を目指しているのか。
そこを知らずに、
「もっと頑張れ」
「主体性を持て」
「こうした方がいい」
と言っても、
うまくいかないことが多いです。
私はこの本から、
人を思い通りに動かすことではなく、
人を動かしたいなら、まず自分が相手を理解する側に回ること
を学びました。
これは、
今の私が大切にしている
「技術より人を見ろ」
という考え方にもつながっています。
技術的に正しい。
論理的に正しい。
それだけでは、
仕事は前に進まないことがあります。
仕事は、
結局、
人と人で進めるものだからです。
相手の話を聞き、認識を近づけることについては、「エンジニアのコミュニケーション力とは?」でも詳しく書いています。
『夢をかなえるゾウ』|知っているだけでは何も変わらない
『夢をかなえるゾウ』から、
私が一番強く影響を受けたのは、
知っていることと、実際にやることは全く違う
という考えです。
勉強した方がいい。
本を読んだ方がいい。
運動した方がいい。
人の話を聞いた方がいい。
AIを使った方がいい。
そんなことは、
多くの人が知っています。
でも、
知っているだけでは、
何も変わりません。
実際に行動するかどうか。
そこが大きい。
私はこの本から、
知識を増やすだけではなく、
まず一つ行動することの大切さを学びました。
大きなことを、
いきなりやる必要はない。
小さなことでいい。
5分勉強する。
一つ改善する。
一人に声をかける。
一冊読む。
一度試す。
そうやって、
行動を積み重ねる。
その先に、
その人なりの成功や、
幸せがあるのだと思っています。
仕事でも、
私は、
できるだけ指示待ちにならないことを意識しています。
誰かがやるのを待つ。
指示が出るのを待つ。
環境が変わるのを待つ。
それでは、
何も変わらないことがあります。
だから、
自分から動く。
小さくてもいいから、
まずやってみる。
私は、
主体性というのは、
こういうところから生まれるのではないかと思っています。
また、
マネジメントでも、
成果だけではなく、
行動を見ることが大切だと考えるようになりました。
結果が出なかったとしても、
新しいことに挑戦した。
改善を試した。
人に相談した。
顧客の話を聞きに行った。
そういう行動には、
価値があります。
私がこの本から受け取った一番大きなことは、
人生を変えるのは、大きな決意ではなく、今日から始める小さな行動
という考えです。
私がよく考えている、
「悩みは行動でしか解決しない」
という考えにも、
この本は大きく影響しています。
私が「まず自分から動く」ことを大切にしている理由は、「誰かがやらなければ自分がやる」が私のキャリアを変えた、でも実体験として書いています。
仕事の優先順位を変えた『7つの習慣』
『7つの習慣』で、
私が特に影響を受けたのが、
緊急ではないが、重要な仕事に時間を使う
という考えです。
仕事をしていると、
どうしても、
緊急な仕事から片づけてしまいます。
問い合わせ。
トラブル。
会議。
締切。
依頼。
メール。
気がつくと、
一日が終わっています。
でも、
本当に重要なことほど、
緊急ではないことがあります。
人材育成。
勉強。
業務改善。
組織づくり。
将来の準備。
こうしたことは、
今日やらなくても、
明日すぐ困るわけではありません。
だから、
後回しになります。
でも、
長い目で見ると、
こういう仕事こそ、
本当に手をつける価値がある。
私は、
そう考えるようになりました。
もう一つ、
この本から影響を受けたのが、
他人や組織を変える前に、
まず自分自身を変えることです。
会社が悪い。
上司が悪い。
部下が悪い。
制度が悪い。
そう思うことはあります。
でも、
自分にできることは何か。
自分の行動を変えられないか。
そこから考える方が、
前に進みやすい。
そして、
成果を出すことだけでなく、
成果を出し続けられる自分と組織を作ること
も大切だと考えるようになりました。
忙しい中でも将来のための時間をどう確保するかについては、「忙しい社会人エンジニアの勉強時間の作り方」で具体的に書いています。
他人の評価から少し離れるきっかけになった『嫌われる勇気』
仕事をしていると、
評価が気になります。
上司からどう見られているか。
同僚からどう思われているか。
役職が上がるか。
給料が上がるか。
周囲より評価されているか。
もちろん、
会社員として働く以上、
評価を完全に無視することはできません。
でも、
評価されるために働くことだけが、
人生の軸になってしまうと、
苦しくなることがあります。
『嫌われる勇気』を読んで、
私は、
「人からどう見られるか」
ではなく、
「自分はどう生きたいのか」
を考えることの大切さを感じました。
役職。
年収。
他人からの評価。
そうしたものだけではなく、
自分はどんな仕事をしたいのか。
どういう人でいたいのか。
何を大切にしたいのか。
そこに軸を戻す。
50代になった今、
この考え方は、
さらに大切になっている気がします。
役職や年収だけを目標にしないキャリアの考え方については、「50代エンジニアが考えるキャリアプラン」でも詳しく書いています。
会社を「給料をもらう場所」だけで見なくなった『金持ち父さん貧乏父さん』
『金持ち父さん貧乏父さん』というと、
お金や資産について考える本、
という印象を持つ人が多いと思います。
私も、
お金について考えるきっかけをもらいました。
ただ、
仕事という視点で、
私自身に残ったものもあります。
それは、
会社を給料をもらう場所だけと考えない
ということです。
会社で働くことで、
給料を得ます。
でも、
それだけではありません。
スキル。
経験。
人脈。
信用。
仕事を通じて、
こうしたものも蓄積していきます。
この本をきっかけに、
会社員として働く時間を、
単なる労働時間ではなく、
自分自身の価値を増やす時間としても見るようになりました。
また、
その後の管理職経験の中で、
「自分が全部判断しなければ回らない」
という状態では、
組織は大きくならないと感じるようになりました。
人が動ける仕組みを作る。
自分がいなくても回るようにする。
これは、
本を読んだことと、
その後の実務経験が重なって、
私の中で強くなっていった考えです。
私は、エンジニアの市場価値も技術力だけでは決まらないと考えています。「この人に何を任せられるか」という視点は、「エンジニアの市場価値とは?」で整理しています。
マネージャーの役割を考え直した『もしドラ』
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』は、
マネージャーとは何をする人なのか、
を考えるきっかけになった本です。
私はこの本を読んで、
マネージャーの仕事は、
自分が一番仕事をすることではないと考えるようになりました。
難しい仕事をやる。
問題を解決する。
最後は自分が責任を持つ。
もちろん、
それも必要です。
でも、
それだけではありません。
チームのメンバーが成果を出せる環境を作ること
も、
大切な仕事だと思っています。
人には、
それぞれ強みがあります。
得意なことも違います。
苦手なことも違います。
その強みを活かして、
組織として成果を出す。
それが、
マネジメントなのだと考えるようになりました。
この考え方は、
私が今大切にしている、
人の得意・不得意を見ることにもつながっています。
マネージャーは自分が一番働く人ではなく、組織が成果を出せる状態を作る人。そんな考え方は、「組織で一番暇な管理職を目指す理由」でも書いています。
「自分がやった方が早い」を手放すきっかけになった『できるリーダーはこれしかやらない』
管理職になったころ、
私はよく、
「自分がやった方が早い」
と思っていました。
自分でやれば、
速い。
説明もしなくていい。
失敗する可能性も減る。
でも、
それを続けていると、
部下は育ちません。
そして、
自分の仕事だけが増えていきます。
この本を読んで、
私が強く意識するようになったのが、
「自分がやる」から、「メンバーが自分でできるようにする」へ切り替える
ということです。
任せることと、
丸投げすることは違います。
任せるなら、
目的を伝える。
期待を伝える。
必要な支援をする。
途中で確認する。
失敗したら、
失敗そのものを責めるのではなく、
何を学べるかを考える。
そうやって、
少しずつ、
できることを増やしてもらう。
リーダーの仕事は、
自分が成果を出すことだけではなく、
成果を出せる人を増やすこと
なのだと思っています。
私自身、「自分がやった方が早い」と思って仕事を抱え込み、部下の成長機会を奪っていた時期があります。その失敗は別記事で詳しく書いています。
本は「読むこと」より「何を変えるか」が大事
ここまで、
8冊の本を紹介してきました。
でも、
私は、
たくさん本を読むこと自体が、
目的ではないと思っています。
本を読んで、
「なるほど」
「勉強になった」
で終わることもあります。
それでも、
もちろん無駄ではありません。
でも、
できれば、
何か一つ、
行動につなげたい。
仕事の見方を変える。
人への接し方を変える。
時間の使い方を変える。
部下への任せ方を変える。
一つ試してみる。
そうやって、
読んだ内容を、
自分の仕事や生活に持ち込んでみる。
私は、
本というのは、
答えそのものを教えてくれるものではなく、
自分の考えを見直すための材料
だと思っています。
同じ本を読んでも、
20代で読むのと、
40代や50代で読むのでは、
受け取り方が変わります。
経験が増えると、
「昔は分からなかったけれど、今なら分かる」
ということもあります。
だから、
一度読んだ本を、
何年か後に読み返すのも面白いです。
どの本を読むか迷ったら「今の悩み」で選ぶ

おすすめ本の記事を見ると、
全部読まなければならないような気持ちになることがあります。
でも、
私は、
全部読む必要はないと思っています。
今の自分の悩みに合うものを、
一冊選べば十分です。
仕事の意味や誇りについて考えたいなら、
『下町ロケット』
人間関係やマネジメントに悩んでいるなら、
『人を動かす』
なかなか行動できないなら、
『夢をかなえるゾウ』
目の前の仕事に追われ、
本当に重要なことができていないなら、
『7つの習慣』
他人の評価が気になりすぎるなら、
『嫌われる勇気』
キャリアや働き方を、
別の角度から考えてみたいなら、
『金持ち父さん貧乏父さん』
管理職になったばかりで、
何をすればいいか迷っているなら、
『もしドラ』
部下に仕事を任せられず、
自分ばかり忙しくなっているなら、
『できるリーダーはこれしかやらない』
こんな選び方でいいと思います。
本は、
有名だから読むのではなく、
今の自分に必要だから読む。
その方が、
書いてあることも、
自分の中に入りやすいと思います。
まとめ|技術書だけがエンジニアを成長させる本ではない

エンジニアとして働き始めたころは、
技術を学ぶことが、
成長そのものだと思っていました。
もちろん、
技術は今でも大切です。
でも、
長く働くほど、
技術以外の力が必要になります。
人と働く。
人を理解する。
仕事を任せる。
キャリアを考える。
自分で決める。
行動する。
こうしたことも、
エンジニアとして働き続けるために、
大切な力だと思っています。
今回紹介した本から、
私は、
仕事への誇り。
人を理解すること。
行動すること。
優先順位。
自分の軸。
キャリア。
マネジメント。
人を育てること。
いろいろなことを学びました。
でも、
本を読んだから、
突然すべてができるようになったわけではありません。
本から考える材料をもらい、
自分の仕事で試し、
失敗し、
また考える。
その繰り返しです。
だから私は、
本を読むことも、
成長の一部なのだと思っています。
今日の一歩

まず、
今、自分が一番悩んでいることを一つ書いてみてください。
仕事の意味。
人間関係。
キャリア。
時間の使い方。
マネジメント。
行動できないこと。
何でも構いません。
そして、
その悩みに合いそうな本を、
今回紹介した中から一冊選んでみる。
全部読まなくても大丈夫です。
読み始めて、
気になったことが一つあったら、
その日から一つ試してみてください。
本を読む。
考える。
そして、
一つ動く。
私は、
そこから少しずつ、
自分の仕事や人生が変わっていくと思っています。



