50代になって分かった「社会人が勉強をやめる怖さ」|失うのは知識より選択肢だった

社会人になると、
勉強しなくても、すぐに困るとは限りません。
これまでの経験があります。
毎日の仕事も、それなりに回せます。
長く同じ仕事をしていれば、
慣れたやり方だけでも対応できることがあります。
だからこそ、
学びを止めることの怖さには、
なかなか気づきにくいのだと思います。
私は50代になった今、
社会人が勉強をやめることで失うものは、
単なる知識ではないと考えています。
一番怖いのは、
未来の選択肢が少しずつ減っていくこと
です。
リーダーに挑戦する。
管理職に挑戦する。
新しい技術に関わる。
違う仕事へ進む。
新しい役割を引き受ける。
そうした機会が目の前に来たとき、
「やってみたい」
と思っても、
準備がなければ選べないことがあります。
学ぶことは、
成功を保証してくれるものではありません。
でも、
挑戦するための選択肢を増やしてくれる。
50代になった今、
私はそこに学び続ける一番大きな意味を感じています。
文章より動画で見たい方はこちらからどうぞ。
勉強しない怖さは「未来の選択肢が減ること」

勉強しなくなったからといって、
翌日から仕事ができなくなるわけではありません。
だから、
「今の仕事ができているなら大丈夫」
と思うこともあるでしょう。
でも、
その状態が5年、10年と続いたらどうでしょうか。
技術や仕事の進め方、
会社から求められる役割は、
時間とともに変わっていくことがあります。
そのとき初めて、
「やってみたいけれど、今の自分では難しい」
という場面が出てくるかもしれません。
私は、
ここが一番怖いと思っています。
やりたいことがないのではなく、
やりたいことを選べる状態ではない。
自分の未来なのに、
自分で選択できない。
そんな状態には、
できるだけなりたくありません。
学び続けたから、管理職という選択肢を持てた
私は、
学び続けてきたからこそ、
リーダーや管理職への道にもつながったと思っています。
自分が管理職に向いているかどうかは、
今でも分かりません。
完璧にできているとも思っていません。
それでも、
管理職に挑戦するという選択肢は得ることができました。
何もしなくても、
ある日突然、
リーダーや管理職に抜擢されることはあるかもしれません。
でも、
その機会が来たときに、
挑戦できる準備ができているかどうかは別の話です。
リーダーシップを学ぶ。
人との関わり方を学ぶ。
マネジメントを学ぶ。
実際の仕事で試してみる。
そうした積み重ねがあったからこそ、
チャンスが来たときに、
「やってみます」
と言えたのだと思っています。
向いているかどうか。
成功するかどうか。
それは、
挑戦してから分かることです。
大切なのは、
まず挑戦できるところまで自分を持っていくこと。
学びは、
そのための準備になると思っています。
私自身が50代になってもどのように学び続けているかは、
50歳でも新しい技術を学び続ける|20年以上エンジニアを続けて分かった効率的な勉強法
でも詳しく書いています。
AIやDXを学んだから、新しい役割につながった
直近では、
さらに大きな変化がありました。
私はAIやDXについて学び続け、
仕事でも積極的に触れてきました。
「これは仕事を大きく変えるかもしれない」
と興味を持ったからです。
調べる。
使ってみる。
仕事への活用方法を考える。
周囲に伝える。
そうしたことを続けてきました。
その結果、
全社でAIを推進し、
DXを実現していく新しい組織を率いる立場になりました。
この仕事が成功するかどうかは、
まだ分かりません。
これから失敗することもあると思います。
でも、
一つだけははっきり言えます。
AIやDXを学んでいなければ、この機会はなかったと思います。
学んだから成功したのではありません。
学んだから、
挑戦する機会を得ることができた。
私は、
この違いがとても大切だと思っています。
AIが広がる今、エンジニアが何を学んでいけばよいのかについては、
AI時代にエンジニアは何を学ぶべきか?
でも詳しく考えています。
学ぶ理由は「置いていかれたくない」だけではない
社会人の勉強について考えると、
「学ばないと時代に置いていかれる」
という話になりがちです。
確かに、
そういう危機感もあると思います。
でも、
私が学び続けている一番の理由は、
少し違います。
知りたいからです。
知らないことを知る。
「そういう考え方があるのか」と感心する。
今まで分からなかったことが、
少し理解できる。
それは、
単純に面白いです。
私は年間130冊ほど本を読みます。
なぜそんなに読むのかと聞かれれば、
答えはそれほど難しくありません。
知りたいことがたくさんあるからです。
リーダーとしてどう振る舞えばいいのか。
人はなぜ思ったように動かないのか。
コミュニケーションはどうすれば良くなるのか。
組織はどう作ればいいのか。
新しい技術は何を変えるのか。
自分が悩んでいることの中には、
過去の誰かも同じように悩み、
試行錯誤してきたものがあります。
その経験が、
書籍や研修という形で残されています。
そう考えると、
先人が残してくれた知恵を、学ばない手はない
と思っています。
学びは「答え」ではなく「答えを探すための材料」

ただし、
本を読んだから、
セミナーを受けたから、
その通りにやればうまくいく。
私はそうは思っていません。
書籍や研修で得られるものは、
多くの場合、
一般的な考え方やテクニックです。
一方で、
実際の職場は、
そんなに単純ではありません。
会社ごとの文化があります。
組織ごとの事情があります。
チームメンバーにも、
一人ひとり違う個性があります。
得意なこと。
苦手なこと。
仕事に対する考え方。
人との接し方。
全部違います。
だから、
本に書いてある一般論を、
そのまま正解として現場に持ち込んでも、
うまくいかないことがあります。
むしろ、
「本にはこう書いてあるから」
「理論ではこうだから」
と正しさだけを押しつければ、
現場の人がついてきてくれないこともあります。
私は、
学びは答えそのものではなく、答えを探すための材料
だと思っています。
学ぶ。
試す。
振り返る。
自分たちの環境に合わせる。
また試す。
そうして、
初めて自分なりの型になっていきます。
本や研修で学んだだけでは、自分の力になったとは言えません。
学ぶだけで終わらせず、実際の行動につなげる方法
についても別の記事で書いています。
マネジメントは「学んで、そのまま使う」では通用しなかった
私が管理職になったときも、
最初からマネジメントのやり方が分かっていたわけではありません。
未経験です。
人をどう育てるのか。
仕事をどう任せるのか。
組織をどう動かすのか。
分からないことばかりでした。
だから、
先人のマネジメントを学びました。
本を読む。
研修を受ける。
他の人のやり方を見る。
そして、
実際の職場で試す。
ただ、
学んだことがそのまま使えたわけではありません。
自分たちの組織には合わない方法もありました。
メンバーによっても、
効果が違いました。
だから、
試して、
振り返って、
変えていく。
その繰り返しです。
少しずつ、
自分たちの環境に合ったやり方を作ってきました。
今でも、
完成したとは思っていません。
それでも、
今現在もマネジメントを任されていることを考えれば、
学んできたことは、
少なからず生かされているのだと思います。
もし、
何も学ばず、
自分の感覚だけでマネジメントしていたら。
そう考えると、
少し怖くなります。
一般論だけでは足りない。
でも、
一般論すら知らなければ、
自分なりの最適解を探す材料も少ない。
だからこそ、
まず学ぶことが大切なのだと思っています。
忙しい社会人ほど「時間ができるのを待たない」
社会人が勉強しない理由として、
よく聞くのが、
「忙しい」
「時間がない」
という言葉です。
気持ちはよく分かります。
仕事があります。
家庭があります。
疲れている日もあります。
でも、
社会人は基本的に忙しいものです。
「時間ができたら勉強しよう」
と思っていると、
なかなかその日は来ません。
私は、
時間は、できるものではなく作るもの
だと思っています。
私が実践している短時間学習については、
忙しい社会人エンジニアが15分を学習習慣に変える方法
でもまとめています。
通勤時間。
待ち時間。
昼休み。
寝る前。
予定と予定の間。
探してみると、
短い時間は意外とあります。
1時間なくても構いません。
15分でもいい。
本を数ページ読む。
気になる記事を読む。
新しい技術を少し触ってみる。
それだけでも、
ゼロとは違います。
40代・50代でも「今さら」ではない

もう一つ、
年齢があります。
40代。
50代。
「今さら勉強しても」
と思うこともあるかもしれません。
でも、
50代になった私は、
むしろ逆に考えています。
この先には、
60代があります。
70代があります。
80代もあります。
まだ先は続きます。
そう考えれば、
50代も途中です。
そして、
いつ始めるかを考えれば、
今が一番若い。
だったら、
今始めればいい。
学び始めるのに、
遅すぎる年齢はないと思っています。
15分でも、学び続ける状態を切らさない
15分学んだからといって、
明日すぐに人生が変わるわけではありません。
本を1冊読んだから、
急に仕事ができるようになるわけでもありません。
学んだ技術が、
すぐ仕事に使えるとも限りません。
それでも、
少しずつ続ける。
5年。
10年。
という時間で考えると、
その積み重ねは無視できないものになると思います。
そして、
いつか新しい仕事の話が来たとき、
「それなら少し知っています」
と言えるかもしれない。
新しい役割を提示されたとき、
「やってみたいです」
と言えるかもしれない。
自分がやりたいことを見つけたとき、
挑戦できるかもしれない。
私は、
学び続ける意味は、
そこにあると思っています。
学び続けようと思っても、自分の生活に合わない学習環境を選ぶと継続は難しくなります。生成AIを学ぶ場合のサービス選びについては、「生成AI・IT学習サービス比較」で、続けやすさという視点から比較しています。
まとめ|学び続けるのは、未来を選べる自分でいるため

社会人が勉強しない怖さは、
知識が一つ減ることではありません。
明日から仕事ができなくなることでもありません。
もっとゆっくりと、
気づかないうちに、
未来の選択肢が減っていくこと
だと思っています。
私は学び続けたことで、
リーダーや管理職に挑戦する機会を得ました。
AIやDXを学んだことで、
新しい組織を率いる機会も得ました。
どちらも、
成功が保証されていたわけではありません。
今だって、
この先どうなるかは分かりません。
でも、
挑戦することはできました。
それだけでも、
学び続けてきた意味はあったと思っています。
そして、
学びは苦しいものだけではありません。
知らないことを知る。
新しい考え方に出会う。
「なるほど」と思う。
その瞬間は、
純粋に楽しいものです。
置いていかれないためだけに学ぶのではなく、
好奇心を持ち続け、未来を自分で選べる状態でいるために学ぶ。
私は、
これからもそうしていきたいと思っています。
今日の一歩

今、
あなたが
「少し知りたい」
と思っていることを、
一つだけ書き出してみてください。
仕事のことでも、
技術でも、
人間関係でも、
趣味でも構いません。
そして今日、
15分だけ、
その答えを探してみてください。
本を読む。
記事を読む。
動画を見る。
実際に触ってみる。
方法は何でも構いません。
さらにできるなら、
最後に一つだけ考えてみてください。
今日学んだことを、どこで試せるだろうか。
学ぶ。
試す。
振り返る。
また学ぶ。
その小さな繰り返しが、
5年後、10年後の、
自分で選べる未来につながっていくと思います。



